2015年04月07日17時11分

ファイブエル ミシラン 唐津焼で供される川魚、摘草(つみくさ)料理に舌鼓 飴源(あめげん)

唐津焼で供される川魚、
摘草(つみくさ)料理に舌鼓
飴源(あめげん)






 玉島・浜崎を経て唐津湾に注ぐ玉島川。白魚、鮎、山女魚(やまめ)、ツガニと、四季の川魚を育む清流を臨み、天保9年から続く料亭「飴源」がある。

 支度ができるまで、炉のある待合室でお茶をいただく。7室ある客室は、まるで老舗旅館の佇まいである。

 「飴源」という名は、創業者の源吉さんが、料理屋と共に水飴屋を営んでおり「飴やの源さん」と呼ばれていたことに由来する。そこでこの店の名物料理は鮎、山女魚の飴焼きなのである。表面に塗ったタレは、飴とうなぎのタレだという。

 「タレは昔から伝わる秘密の調合。だから、ウチの料理は家族でしかできないんです。ケンカしながらやってます(笑)」と語るのは、4代目の女将、田中千富さんである。現在、板場で伝統の味を受け継ぐのは4代目の田中三好さんと、5代目の豊司さん。5代目の若女将は裕子さんである。

 もうひとつ、是非に味わいたかったのは、玉島川の幸、ツガニの姿煮である。基本的に脂が多く、コクのあるツガニだが、季節によって大きさも、脂ののり方も、かにみその入り方も違うという。コースの終盤に供される、かにめしとかに寄せ汁も贅沢である。

 そして川魚を彩るのが〝摘草料理〟だ。

 若女将が「お義父さんが自家菜園で作ってます」と教えてくれた朝摘みの野菜は、大根だけで紫、紅、黒の8種類。キク科の根菜、ヤーコンとあわせて、刺身として酢味噌でいただく。

 飯茶碗は有田焼(源右衛門窯)、ほかは全て唐津焼で、中里太郎右衛門陶房の唐津焼を中心に各窯元のものを使っています。女将と若女将が語る唐津焼談義はユーモアたっぷり。料理だけでなく、豊かな時間を味わった。



飴源
唐津市浜玉町五反田1058-2
【TEL】0955-56-6926
【営業時間】11:00 ~21:00
(19:00 オーダーストップ)

【定休日】第1、第3、第5火曜日
(祝祭日をのぞく)

春の川魚料理 5700 円コース~
小鉢 白魚のおどり かきあげ 山女魚の背越と鯉の洗い ツガニの姿煮(小) かにめし 香の物 かに寄せ汁 果物


ピックアップ

メルマガ登録・解除
元吉本興業常務・木村政雄編集長メルマガ「ファイブエル(5L)」
木村政雄編集長が著名人のホンネに迫る「スペシャル対談」、地域特集「にっぽん日和」・室井佑月「連載コラム」など、大人のためのエンターテイメント情報をお届けします。

詳細ページへ

powered by まぐまぐ! まぐまぐ!

新着画像

アクセスランキング

カテゴリー

y[W̐擪